2014年7月21日

[Blog]フリーランスの演出家としての活動を開始しました。


7月1日から6年間勤めた太陽企画株式会社から独立し、フリーランスのディレクターとして活動をしていくことになりました!

ちょっと長いですが、思いの丈を書きます! レンダリング中の暇つぶしなどに是非ご覧ください…!!✨

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ドイツとイギリスで、演劇と映像を掛けあわせた表現活動や、 実験舞台の創作をおこなっていた学生時代を経て、 人の視点を表現で変える仕事に就きたいとおもった時に出会った 『広告』というお仕事。

そこで出会ったのが太陽企画という会社でした。

特に人々の生活に直接影響を与える「日本の広告」は私にとって いい意味でとても異質で、強い興味をそそられました。 帰国のたびに、駅の広告をひと目見れば、 この国で流行っているものが瞬時に分かる。 そんな国は、今まで自分が行った国のなかで、 「日本」以外にはありませんでした。 (今は韓国や中国も、だけど)

その「影響力」にはすごく、興味をもちました。 世界で共通の「美しい花」を、広告なら作れるんじゃないかと思った。 (当時は、それが作れたら戦争はなくせると思っていた。)

太陽企画は特に、トヨタのこども店長や花王のエッセンシャルなど、 いわゆるナショナルクライアント(国内企業)の 国民的TVCMを多く手がけている会社で テレビがこの世に生まれてからずっと 「映像で伝える」ことを約50年間もの間 してきた会社でした。

「おぉ、ここなら今まで通りものを作りながら、 日本の広告について勉強できるぞ!」 そう胸を踊らせました。

まだ映画のフィルムが回るTVCMの現場に入り浸り、 大きなイメージを大勢のプロたちが形にしていく世界にひたすら心酔しました。 入社一年たたないうちに、TVCMの演出もやらせていただきました。

比較的アバンギャルドな表現活動をしてきた 私にとって、太陽企画 “POPとはなにか”を 何よりもまず教えてくれました。

「太陽企画は私の中のアンディ・ウォーホルであり マイケル・ジャクソン」なのかもしれません。

太陽企画では、広告映像のプランナー・ディレクターとして 6年間勤めたんですが、 「お前の描くコンテはわかりにくい」 「哲学的すぎる」「グロい」とよく言われたものです。笑 イギリス仕込みのセンスだったので皮肉が効きすぎて 日本のテレビじゃまずオンエア出来ないようなネタばかり 出してたんですね。そりゃ無理だ。

自分の思想回路にPOP”という概念がなかったんです。

分かる人だけわかればいい、 そんな気持ちは、広告にはありえなかった。 今となれば当たり前なんですが.. 人に伝えることがどれだけ大変なことなのかを その時思い知ったし、 興味をもちました。

3年目サイバーエージェントに、約10ヶ月も出向する機会を得て、 インターネットと映像を掛け合わせる施策や、ネット上での話題の作り方、 「事業」として企画を行う楽しさを知りました。

太陽企画の 根性、クオリティ、職人魂、礼儀と人情、歴史と文化。

サイバーエージェントの起業精神、パッション、発信力、革新と先進性。

「伝える」ことに加えて「事業を起こす」ことについて考え始めました。

お金と表現の関わりについて、興味を持つようになりました。 そこから、がんがん1人で仕事をとってくるプロデュースプランニングみたいなことをするようになり、 経営者と話す機会が増えたことで、「経営」という 視点を意識したプランニングを行うようになりました。

そこで、もっと自分が活躍できる場として、 太陽企画は、「SCHOOL」という新部署を与えて下さりました。

メディアフリーで、広告以外のことにも事業分野を伸ばしていく部署の 立ち上げに携わり、映像の新規事業につながる仕事を 積極的に受けられるようになりました。 ホログラムやAR、「医療と手を組む映像」など 「新しい文化」として昇華し得る映像コンテンツの企画と演出の 提案など行いました。 部長ではありませんでしたが 部長の側で、「会社の経営と、部署の運営」について 話しあったり、事業提案なども行うようになりました。

 

そして、あれこれやりながら思ったんですね。

 

ああ、自分はコンテンツをこえて 「文化」そのものを作っていきたいんだな。と。 それも「事業」として、もっと、本気で。

打ち上げ花火ではなくて、長期的に考える事を本気でしなくてはいけないし、 それにはお金がからんでくるし、もう少し社会全体の仕組みや「経営」そのものをもっと学ぶ必要がありました。

未来に向けて「文化」を作る ということについて もう少し真剣に考えて、作ってみたい。 もっと社会問題や経営者たちと直接的な接点をもって。

そして未来に向けた文化創造について、 もっと、同じ志をもったひとたちと 死ぬほど考えて、実行できる場所がほしい。

会社の中とか外とか関係なく、 ひとつの「議題」をもとに つねに議論が生じるような プロジェクトチームを作れる環境がほしい。

それには、今頂いていた場所は本当に贅沢な場所でしたし、 感謝はつきません。 でも会社の中と外関係なく、 もっと幅広く人を巻き込んで、もっとがむしゃらにやってみたい自分の中の欲求がものすごく強くなっているのを感じました。

今、28歳。 結婚もしたいし、子供もほしい。

そう考えると、自分は あとむちゃくちゃできて5年はないかもしれない?

少なくとも、 30になるまでのこの2年を 死ぬほどむちゃくちゃやってみたい。

リスクもチャンスも全部自分1人で受けて それを自分の人生だということで、 自分の口から人に話せるようにならないと 一流にはなれない。

人の顔色をみて、足踏みしている暇は一刻もない、 ほんとうに「今」しかない。

 

つまり  「もっとがむしゃらにやるには今始めるしかない!!」

 

これがフリーランスを決意した理由です。

 

いろんな人の意見を聞いて迷う前に、 自分の直感を信じてみたいと強く思いました。

 

今後は、ひきつづき 広告のクリエイティブ・ディレクション業、プランニング業、 映像や空間の演出業、 ビジュアルコミュニケーションを主にした事業のプランニングの分野で、 いろんな企業、産業の事業のお手伝いをしつつ 、ものを作るというスキルや思想をいかした 社会貢献のあり方を模索して、実行していきたいと思っています。

自分のミッションとしては、未来に残る「新しい文化」を創造すること、が考えの基軸です。

映像×異業種 のコラボレーションによって 新しい映像の「文化」をつくること。 (教育×映像 医療×映像など) テクノロジー×デザイン=日本の産業を海外に輸出する動き 映像やテクノロジーを使った「魔法的な体験」の創出。 プロダクトづくり。建築などなど、いろいろ!

わくわくするもの。 未来にのこるもの。 世の中の視点を変えるようなもの。 そんなものをこれからも作っていきたい。 やりたいこと、たくさんです。

此処から先はこれらを「実現する」フェーズにしようと 思っています。

引き続き本当にたくさんの方々にお世話になるとおもいます。 今日のこの日まで、私に新しい視点と、経験と、 愛をくださったみなさまに、本当に心より感謝しています。 その全てがあって、今のこの決断に至ることになりました。 本当に感謝がつきません。

たくさんご迷惑をおかけしましたし、 たくさんの人に支えられてきました。 これからも、たくさんの人の支えなしにはやっていけないですし、 私も誰かの支えになりたいと思っています。

とにかく語らずしてまずは物を作り、 発表できるよう、しばらくは努めます。

 

まずは近々、発表がありますので 随時ご報告させていただければと思ってます!! 今後ともどうぞどうぞよろしくお願いいたします!

 

古屋遙[惑星ハルボリズム]

Haruka Furuya [Planet Haruborism]

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