Creative Direction / Concept Building
2019年8月24日、中国・上海の「国家会展中心虹館」で開催された AKB48と海外6グループが一堂に会する「AKB48 Gropu Asia Festival 2019 in SHNAGHAI」のライブ全体の概念設計、ストーリー設計、クリエイティブディレクションを行いました。
海外の様々なチームが一堂に会する舞台という大元のコンセプトに従い、ライブ会場を「アジアを旅する飛空挺」と設定し、映像やステージ演出の構成を練りました。お客さんはオープニングで架空の飛空挺に乗り込み、次々とアジア各国へと舞台転換していくバーチャルセットを通過しながら、各パフォーマンスを楽しんでいただき、エンディングでは飛空挺から降りてメンバー全員と共に沈み行く夕日を眺める構成となりました。
モーショングラフィックや3DCG、ライブカメラを応用したステージ演出など、セットリスト全体の構成に対して映像演出を当てはめていくストーリーを作り、特に「アジア旅行」というテーマに合わせて、3DCGのバーチャルセットがチームごとに次々と「転換」していくステージ演出はとてもオリジナリティがあり、新しい試みとなりました。
このバーチャルセットの仕組みは、紅白やTWICEのステージでも使われたstu.inc独自開発のライブステージングシステムを用いたもので、Unity空間内の仮想セットが物理ステージ上の照明の影響を受けたり、仮想空間内の照明(3DCGでできた照明)が実際のステージ上の照明と同じ挙動を起こすなど、「リアルとバーチャル」が越境・共存した舞台となりました。
ステージ上には、AKB48(日本・秋葉原)、JKT48(インドネシア・ジャカルタ)、BNK48(タイ・バンコク)、MNL48(フィリピン・マニラ)、Team SH(中国・上海)、Team TP(台湾・台北)、SGO48(ベトナム・サイゴン)の7グループが集結。総勢64人のステージで、合計27曲分のステージ演出をstu.incで行いました。
▼以下一部ステージ演出の抜粋です。バーチャルセットは3DCGでモデリングされており、仮想電飾や仮想照明はしっかりチャンネル分けされており、物理照明同様に楽曲のタイムコードに合わせて連動した挙動を見せます。またバーチャルセットは仮想照明の影響(色が染まったり、影が落ちたり)を受けるので、「あたかも本当に美術があるかのような」情景を描くことができます。